■ 終活って「自分のため」だけじゃない?
「終活=自分の死に備えるもの」
そんなイメージを持っている方が多いかもしれません。
実際、終活は自分自身の人生を整える大切な取り組みです。
でも、私はここ最近こう思うようになりました。
「終活って、親に関しても必要なんじゃないか?」と。
それもただ親のために、ではなく、
**「親との関係を見つめ直し、自分を守るために必要な終活」**です。
■ 親に関する終活には、2つの方向があります
親のことを考える終活には、大きく分けて次の2つがあります。
1. 親を“支える”ための終活
親が安心して老後を過ごせるように、
- 情報整理を手伝ったり
- エンディングノートを書いてもらったり
- 「どんな最期を望むか」などを話し合ったりする
こういった終活です。
関係が良好であれば、「親の想いを形にしたい」「将来トラブルを減らしたい」と思えますよね。
これはとても大切で、親子の絆や、のちの自分の後悔を減らすためにも有効です。
ただ一方で、死に関わることを話すのは、とても繊細なことでもあります。
死にまつわる話題を口にするのは、どんな親子関係であっても簡単ではありません。
関係が良好であればあるほど、「縁起でもない」「急かしているみたい」と思われるのでは…と、躊躇してしまうこともありますよね。でも、終活は「死を早める話」ではなく、「人生の終わりを穏やかに迎える準備」。
少しずつ、自然に会話の中で触れていけたら、それだけでも十分な第一歩です。
2. 親と“距離を取る”ための終活
一方で、こう思う方もいるかもしれません。
- 「正直、親とは関わりたくない」
- 「できるだけ関わらずに終わらせたい」
- 「迷惑をかけられたくない」
そんな方にとっても、終活は有効な“備え”になります。
たとえば:
- 相続放棄の方法を知っておく
- 親が亡くなった際に必要な最低限の手続きを把握しておく
- 行政や関係者からの連絡をどう受け止めるか、自分の中で線引きを決めておく
これは「親のため」ではなく、自分を守るための終活なんです。
■ 私自身のスタンスについて
私は、基本的には「自分自身のこれからを整えるための終活」を軸にブログを書いています。
人生の棚卸しや、やりたいことを見つめ直すための終活――それは、日々を前向きに生きるための力になると感じているからです。
でも、終活について考えていく中で、
「親との関係をどうするか」も避けて通れないテーマだと実感するようになりました。
とくに、親と距離を置きたい・できれば関わりたくないと感じている人にとっては、
終活は自分を守るための防波堤になり得ます。
これからは、そんな視点の終活についても、少しずつ発信していこうと思っています。
「終活は前向きなものだけじゃない」と感じている方にも、
そっと寄り添えるような記事を書けたらと思います。
■ 終活は、親を“どう扱うか”ではなく、自分の未来のためにある
親に優しくしたい人も、親と関わりたくない人も、
どちらの選択肢もあっていい。
どちらも「自分の人生を守る」終活です。
終活という言葉は、まだ「温かい家族」や「きれいな最期」のイメージが強く、
“こうでなければいけない”と感じさせられることもあります。
でも私は、こう伝えたいのです。
終活は、自分の人生を守るための手段。
それがたまたま「親を助けること」になる人もいれば、
「親から距離を取るため」になる人もいる。どちらを選んでも、それはあなたがあなたを大切にしようとしている証拠です。
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