「終活」は、未来の話だけじゃない
「終活」と聞くと、つい将来のことばかりに意識が向きがちです。
ですが実は、過去を振り返ることも終活の大切な一歩です。
これまでどんなことがあったのか。
何を大切にして、どんな選択をしてきたのか。
そのひとつひとつが、今のあなたをつくっています。
そんな自分の歩みを見つめ直すことで、
「これから、どう生きていきたいか」が少しずつ見えてくるはずです。
振り返るときに役立つ問い
とはいえ、過去を振り返るといっても、
どこから手をつければいいのか分からない…という方も多いはず。
そこでおすすめなのが、問いかけを使った振り返りです。
たとえば──
- 子どものころ、夢中になっていたことは何でしたか?
- 学生時代に「やってみたかったけど、できなかったこと」はありますか?
- 社会人になってから、大きな選択をした場面は?
- 「あのとき頑張ってよかったな」と思える経験は?
- もう一度やってみたいこと、もう一度会いたい人はいますか?
こうした問いに向き合うことで、忘れていた記憶や感情が少しずつ蘇ってきます。
思い出すことで見えてくる“これから”
過去の中には、まだ叶えていない想いや、やり残していることがあるかもしれません。
それを思い出すことは、これからの人生に希望を見つけることにもつながります。
「もう遅い」と思っていたことが、
実は今だからこそできるのかもしれません。
また、今は「特にやりたいことなんてない」と感じている方も、
過去を振り返ることで「そういえば、あんなことが好きだったな」と思い出すかもしれません。
過去をエンディングノートに書くという選択
思い出した過去を、エンディングノートに書いてみるのもおすすめです。
エンディングノートというと、
「資産」「医療」「葬儀の希望」などを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、
“自分の人生”を書き残す場所として使っても良いのです。
✅ メリット
- 自分のことを知ってもらえる
どんな人生を歩んできたのか、何を大切にしてきたのかを伝える手段になります。 - 家族の理解や安心につながる
思いがけず共通点が見つかったり、「こんな考え方をしていたんだ」と気づくきっかけに。 - 読んだ人の参考や励ましになることも
自分の失敗談や乗り越えてきたことが、誰かの背中を押すことがあります。 - “これから”のヒントになる
過去を言葉にすることで、自分自身も「ああ、私はこうありたかったんだ」と気づけることがあります。
⚠ 書くときに気をつけたいこと
もちろん、書き方には少し注意も必要です。
- 誰かを傷つけるような内容になっていないか?
- 誤解を招く表現ではないか?
- 読み手に公開するかどうかは、後からでも選べるように
あくまで、“誰かに読んでほしいもの”と“自分の記録として残すもの”を分けておくのがおすすめです。
「自分を思い出す」という終活
終活とは、人生を締めくくる準備であると同時に、
これからをよりよく生きるための準備でもあります。
その第一歩として、
過去の自分にそっと目を向けてみませんか?
- 思い出したことを、ただ思い浮かべるだけでもOK
- ノートに書いて整理してみるのもOK
- 誰かに話すことで再確認するのもOK
すべてが、あなた自身を知ることにつながります。

📝 まとめ|未来のために、過去をふり返る
- 「何もない」と思っていても、過去にヒントがあるかもしれません
- 忘れていた想いが、“これから”を照らす光になることも
- 思い出したことは、エンディングノートに残しておくのもひとつの形
今の自分をよりよく生きるために、
一度、過去の自分に会いにいってみませんか?
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