「もし、突然入院したら?」
「自分が話せなくなったら?」
「家族に伝えたい情報、ちゃんと残せているだろうか?」
終活の一環として、エンディングノートを書く人が増えていますが、
その中でも特に大切なのが、“もしもの時”に役立つ情報リストの作成です。
今回は、家族が困らないために今できる備えとして、
**「情報リストの書き方」と「エンディングノートへの記入例」**をご紹介します。
そもそも「情報リスト」とは?
情報リストとは、突然の入院や事故、災害、認知症など、
本人が対応できなくなったときに備えて、生活や資産の情報をまとめておくものです。
たとえば…
- 緊急連絡先
- かかりつけの病院や薬の情報
- 銀行口座や証券口座の有無
- 毎月の支払い内容
- 大切なものの保管場所
これらがすぐに分かる形で記録されているだけで、家族の負担は大きく減ります。
情報リストが必要になる「もしもの場面」
「終活=亡くなった後の準備」と思われがちですが、実は生きている間の“万が一”にも備えるのが終活の大切な役割です。
- 急な病気や手術で入院
- 災害で連絡が取れない状況
- 高齢による認知機能の低下
- 一時的に意思表示ができなくなったとき
こういった“もしもの場面”において、誰が何をどうすればいいかがリストで可視化されていれば、いざという時にも慌てず対応できます。
【テンプレ付き】情報リストに書いておきたい内容
1. 医療・健康に関する情報
- かかりつけの病院・医師の名前
- 飲んでいる薬と用量(お薬手帳の場所)
- アレルギー・既往歴
- 健康保険証・診察券の保管場所
2. 緊急連絡先・人間関係
- 緊急時に連絡してほしい人(続柄・電話番号)
- 友人や知人の連絡先(携帯・メール)
- 近所で助けてくれる人の名前(災害時など)
3. 生活・契約の管理
- 毎月支払っている固定費(電気・ガス・サブスクなど)
- 銀行口座や証券口座の有無(詳細は別管理)
- ペットの世話や持病などの日常的な対応
4. 大切な物・保管場所
- 通帳・印鑑・保険証券などの保管場所
- 遺言書・重要書類があるかどうか
- 自宅のカギ・金庫・貸金庫の場所と管理方法
※注意:ログインIDやパスワードは書かないこと!
別途、安全な方法で記録・保管しましょう(例:パスワード管理アプリ、鍵付きノートなど)
エンディングノートにどう書けばいい?
エンディングノートは、「死後の準備」だけではなく、
自分の意志を元気なうちに残しておくためのノートです。
「もしもの情報リスト」は、エンディングノートの一部として記入するのが理想的です。
【エンディングノート記入例】
<医療・介護に関する希望>
- ○○病院に定期的に通院。持病あり。
- 延命治療は望まない(本人の意思として)
<資産・契約情報>
- 銀行口座は○○銀行(通帳は書斎右引き出し)
- 証券口座あり(SBI証券)→取引履歴などは別ノートに記録
- 生命保険:○○生命(証券は金庫内)
<生活・日常に関する情報>
- スマホの契約は○○社/サブスク:Netflix・Amazon Prime
- 植物は週に2回水やりが必要。ペットのフードはキッチン下段。
情報リストを書くメリットとは?
- 家族が“探す時間”から解放される
- 突然のトラブルにも落ち着いて対応できる
- 自分自身も「整った生活」を実感できる
- 遺された人たちのトラブルや誤解を減らせる
まとめ|情報リストを通じて、未来に安心を
「何かあったらどうしよう」ではなく、
「何かあっても大丈夫」な状態に整えること。
それが、**これからの終活において求められる“生活の備え”**です。
まずは、小さなメモでも構いません。
できるところから書き出して、エンディングノートに少しずつまとめていくことで、
自分にも、家族にも、安心をプレゼントすることができます。
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